- 注解
- *1信は信實と熟す、閒違マチガヒなき義、實よりはやや輕し。「國家之存亡禍福、信有㆓天命㆒、非㆓惟人㆒也」の如し。
- *2眞はほんまにと譯し、僞之反と註す、うぶのままにて、少しもつくろはざる義、天眞・性眞などと熟す。史、畱侯世家「呂后眞而主矣」
- *3誠は詐の反、眞と同用、眞誠と熟するにても知るべし。孟子「子誠齊人也」
- *4固はもとよりとも訓む、當然之詞と註す「寡固不㆑可㆓以敵㆒㆑衆」の如し。
- *5實は虛の反なり、充滿して闕くるなきにいふ、しかとと譯す。左傳「陳嬀歸㆓于京師㆒、實惠后」寔と通じ用ふ。
- *6良はげにもと譯す、善也と註す「良有㆑以也」の如し。
- *7諒は彼我の心の相通ずるにいふ、良に略略同じ、亮に同じ。
- *8苟は誠也と註す「苟志㆓於仁㆒、則無㆑惡矣」の如し。
- *9洵はくりかへし、くりかへしてもその通りの義。詩、王風「洵美且仁」
- *10允はゆるすといふ義、いかにもと譯す、事理のたがはずして、しつくりとかなふを、允當といふ、信也と註す。書經「允執㆓其中㆒」
- *11孟、盡心「盡信㆑書則不㆑如㆑無㆑書」
- *12左、昭二五「信㆓罪之有無㆒」
- *13左、莊三「一宿爲㆑舍、再宿爲㆑信」
- *14老子「其中有㆑信」
- *15易、繫辭「往者屈也、來者信也」
- 備考
- #1誠なり、人に従ひ、言に従ふ、會意。(説文解字)
- #2人+言。言は神に誓う語。(字通)
- #3人+言。言は言明の意。信は一度言明したことを押し通す人間の行為をあらわす。(漢字源)
- #4字源
- #5韻字「震」
- #6韻字「眞」