第六条

原文↑↑↑

六曰。
惡勸善。古之良典。
是以无人善。見惡必匡。
其諂詐者。則為國家之利器。為人民之鋒釼
亦侫媚者。對上則好説下過。逢下則誹謗上失
其如此人。皆无於君。無於民
是大亂之本也。

書き下し文↑↑

六に曰く、
悪を懲らし善を勧むるは、古(いにしえ)の良典(りょうてん)なり。
是を以て人の善を匿(かく)すなく、悪を見ては必ず匡(ただ)せ。
其れ諂詐(てんさ)なる者は、則ち国家を覆(くつがへ)すの利器と為り、人民を絶つの鋒剣(ほうけん)と為る。
亦た侫媚(ねいび)なる者は、上(かみ)に対すれば則ち好みて下(しも)の過ちを説き、下に逢へば則ち上の失を誹謗(ひぼう)す。
其れ此の如き人は、皆な君に忠なく、民に仁なし。
是れ大乱の本なり。

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