伏
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- 伏陰
フクイン
陽の中に隱れてある陰の義、夏時に霜や雹ヘウの降る如きにいふ。
- 伏瘞
ふくえい
人と犬とを埋めて蠱(こ)を祓うこと。主に地中からくる埋蠱(まいこ)をいう。
- 伏甲
フクカフ
ふせぜい、よろひを著けたる兵を伏せ置く。=伏兵・伏戎。
- 伏羲
フクキ
上古の帝王の名、風姓、聖德あり、日月の明に象る、故に太昊といふ、民に佃漁牧畜を敎へ、犧牲を養ひて庖廚に充つ、故に又、庖犧といふ、始めて八卦を畫し、書契を造る。
ふくぎ
伝説上の皇帝。人首蛇身で八卦を画したという。
- 伏刑
フクケイ
つみにしたがひ服す。=伏罪・服罪。
- 伏劍
フクケン
自殺するをいふ。
- 伏虎
フクコ
うづくまれるとら。
- 伏寇
フクコウ
かくれてあらはれざるあだ。
- 伏罪
フクザイ
つみにしたがひ服す。=伏刑。
- 伏在
フクザイ
ひそみかくれてある。
- 伏竄
フクザン
にげかくれる。
- 伏雌
フクシ
卵を伏せてゐる雌メスの雞。
- 伏日
フクジツ
盛夏の日。字解を見よ。=三伏。
- 伏戎
フクジユウ
ふせぜい。
- 伏從
フクジユウ
服從に同じ。
- 伏勝
フクシヨウ
濟南の人、秦の博士たり、漢の文帝の時、能く尙書を治むる者を求め、伏生を得たり、年九十餘、老いて行く能はず、乃ち太常掌故晁錯をして其の家に就きて之を受けしめ、二十九篇を得たり、今文尙書これなり。
- 伏刃
フクジン
やいばに伏し、死する。=伏劍。
- 伏生
フクセイ
前條(伏勝)を見よ。
- 伏線
フクセン
文章の組立上、後に出づる事柄の導火ミチビとなる語句。
- 伏奏
フクソウ
伏して天子に事を申し上げる。
- 伏眺
フクテウ
ふしてながめる。=俯瞰。
- 伏兔
フクト
車の下の軸に當る處、とこしばり。
- 伏弩
フクド
弓隊の伏兵フセゼイ
- 伏匿
フクトク
ふしかくる、かくれひそむ。
- 伏拜
フクハイ
ふしをがむ。
- 伏望
フクバウ
ふしてのぞむ。
- 伏波將軍
フクハシヤウグン
漢の武帝の時置きし將軍の名(漢書、南粵傳)
後漢の馬援も亦此官に拜す、よりて馬援の稱とす。=馬伏波。
- 伏法
フクハフ
法律に服して刑を受ける。
- 伏兵
フクヘイ
敵を襲ふ爲めに兵をかくし置く、ふせぜい。
- 伏莽
フクマウ
伏兵フセゼイを林莽の中にかくす、伏戎を見よ、後世、匪盜ヌスビトの潛み匿るるにいふ。
- 伏魔大帝
フクマタイテイ
明の萬曆四十二年に敕して蜀漢の關羽を封じて三界伏魔大帝と爲す。=監壇。
- 伏魔殿
フクマデン
惡魔の隱れ居る所(水滸傳)=魔窟・魔界。
- 伏臘
フクラフ
まなつの三伏の日と、陰曆十二月の極寒の日と。
- 伏鸞隱鵠
フクランインコク
世にかくれたる賢者。
- 伏流
フクリウ
地下をかくれ流るる水。
- 伏龍鳳雛
フクリヨウホウスウ
かくれてゐる龍と、鳳凰のひなと、未だ世に知られざる大人物に喩ふ。
- 伏鱗
フクリン
深くひそみかくれたる魚。
- 伏櫪
フクレキ
前條(伏歷)に同じ「老驥伏櫪」
- 伏歷
フクレキ
馬が廏(うまや)の中に伏す、歷は櫪に通ず、廏のねだ板。=伏櫪。
- 伏惟
フシテオモンミルニ
謹みて考へ思ふに、多く奏疏に用ふ。
- 伏願
フシテネガハクバ
謹みてねがふの意。多く奏疏に用ふ。
- 伏屋
フセヤ
低くきたなき家。=矮屋ワイヲク陋屋・賤家シヅガヤ
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