三
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- 三衣
サイエ
僧の三種の法衣、大衣・七條・五條。
- 三椏
サンア
落葉灌木の一種、瑞香科に屬す、毎枝三つに分れて出づ、皮は駿河半紙の原料とす、みつまた。=結香・黄瑞香。
- 三惡趣
サンアクシユ
サンマクシユ
三惡道に同じ。
- 三惡道
サンアクダウ
サンマクダウ
地獄・餓鬼・畜生の三道。=三塗・三惡。
- 三畏
サンヰ
三つのおそれはばかるべきこと。
- 三易
サンイ
文を作るに三つのたやすくすべき方法。
サンエキ
夏(か)の易の連山と、殷の易の歸藏と、周の易の周易と(周禮、春官、太卜)連山・歸藏は亡びて傳はらず。
- 三位一體
サンヰイツタイ
基督敎キリストケウにて、天帝・耶蘇・聖靈の三體を一つの神と見る稱。
- 三宥
サンイウ
周代の制にて罪をゆるす三條件、不識・過失・遺忘(周禮、秋官、司刺)
王族の罪を犯せし時、王三たび赦罪を命じ、然る後ち刑する法(蘇軾、論㆓始皇漢宣㆒文)
- 三友
サンイウ
三種類の友。
詩・琴・酒の稱。
松・竹・梅を歲寒三友といふ(月令廣義)
山水・蘭竹・琴酒の稱。
- 三揖一辭
サンイフイツジ
君子の進仕するには鄭重にして、退處するには輕易なるをいふ。
- 三益
サンエキ
三益友の略。次條を見よ。
- 三益友
サンエキイウ
己に益ある三つの友。
梅・竹・石。
- 三越
サンヱツ
南越の地。
古の越コシの國、越前(加賀・能登を含む)越中・越後。
- 三加
サンカ
加冠の禮、加は施なり、著なり、始め緇布冠を冠し、次に皮弁を加へ次に爵弁を加ふるをいふ。
- 三夏
サンカ
夏の三ヶ月、九夏ともいふ、九夏は夏の九十日。
- 三家
サンカ
魯の三大夫。孟孫・叔孫・季孫。
サンケ
德川氏の三親藩、尾張・紀伊・水戶。
- 三峨
サンガ
蜀の峨眉山をいふ、大峨・中峨・小峨の三峯に分る。
- 三河
サンカ
河東・河内・河南。
- 三戒
サンカイ
一生中の三つのいましめ。
柳宗元の文集に三戒あり、臨江之麋・黔之驢・永之鼠これなり、三獸を假りて鑑戒を垂る。
- 三階
サンガイ
二階の上に更に一層の家ある家。=三層樓。
- 三界
サンガイ
慾界・色界・無色界。
この世、世界。
過去・現在・未來の三世界。
- 三戒壇
サンカイダン
大和の東大寺・下野の藥師寺・筑前の觀音寺。
- 三蓋松
サンガイマツ
紋所の名、松の枝葉を笠を側面より見たる如く三重に畫きしもの。
- 三庚
サンカウ
三伏(三四頁二段)を見よ。
- 三綱
サンカウ
君臣・父子・夫婦なり。
上座・寺主・都維那ツキナの三僧役、又、僧正・僧都・律師。
さんこう
三つの大綱。人倫、秩序の基本。君臣、父子、夫婦の道をいう。
- 三江
サンカウ
サンコウ
江蘇省の大湖より流出する松江・婁江・東江(吳地記)又、禹貢釋文には「吳松江・錢唐江・浦陽江」
- 三行
サンカウ
子の親に對する三つの行、養と喪と祭と。
人倫の三行は正㆓君臣㆒、親㆓父子㆒、和㆓長幼㆒(紺珠)
- 三更
サンカウ
夜の十二時、子の刻、一夜を五更に分ちし其の第三の時刻。=丙夜・三鼓。
さんこう
夜更け。五更の一。およそ午後十一時から午前一時。
- 三考
サンカウ
三年毎に官吏の賢否、政事の得失を考へしらべる、三考は九年なり。
- 三孝
サンカウ
三つの孝行の道。
養・喪・祭(紺珠)=三行。
- 三鏡
サンカガミ
サンキヤウ
水鏡・大鏡・增鏡の三史書。
- 三覺
サンカク
前條を見よ(三學)。
- 三恪
サンカク
周の武王、虞・夏・殷の後を封じて三恪と爲す、恪は敬、王者が先世を敬する義。
- 三學
サンガク
戒學・定學・慧學、之を三藏に配すれば、戒學は律、定學は經、慧學は論に當る。=三覺。
唐の國子學(文武の三品以上の子孫を敎ふ)太學(五品以上の子孫を敎ふ)四門學(七品以上の子孫及び庶人の俊異なる者を敎ふ)
- 三革五刃
サンカクゴジン
三革は甲・胄・盾、五刃は刀・劍・矛・戟・矢。
- 三角法
サンカクハフ
三角形の邊と角との關係を研究する數學。=三角術。
- 三箇日
サンガニチ
陰曆正月の元日・二日・三日。
- 三箇津
サンガノツ
三箇所の名高き船つき場、薩摩の坊津バウノツ筑前の博多津・伊勢の阿濃津アノツ(一に和泉の堺津)
- 三峽
サンカフ
蜀の地、江水山閒を經て峽を成す所三あり、巫峽・西陵峽・歸峽(郝郊、入蜀記)又、巫山峽・明月峽・廣澤峽(地輿誌)又、巫峽・瞿唐峽・歸峽(錦字箋)
- 三諫
サンカン
三度いさむる。
- 三鑑
サンカン
三種のかがみ。
- 三韓
サンカン
前漢の初より朝鮮の南部に據りし三國。南史、百濟傳に出づ、卽ち馬韓(忠淸・全羅二道)辰韓(慶尙道東北部)弁韓(慶尙道西南部)
前漢の末に起りし百濟・新羅・高麗の總稱。
- 三竿
サンカン
日出でて竹竿三本つなぎたる高さに至る、午前八時頃。
- 三監
サンカン
周代、天子が方伯の國を監督せしむる三人の官。
殷の遺民を治めしむる官。
- 三緘
サンカン
緘は封、三重に口を封ずる、言を謹む意。
- 三桓氏
さんかんし
春秋戦国時代に魯の国で権勢を誇った三家の称。魯国第十五代桓公の子である慶父、叔牙、季友を祖とし、それぞれ孟孫氏、叔孫氏、季孫氏と呼ばれた。
- 三儀
サンギ
天・地・人。
赤道と冬至と夏至との三線。
- 三犧
サンギ
牛・羊・豕。
- 三器
サンキ
國を治むる三つのうつは。
三種神器の略。
- 三歸
サンキ
異姓の女三人をめとる、齊の管仲、三姓の女をめとり、臺を築きて之を處き、臺をも三歸と稱す。
佛・法・僧の三寶に歸依キエする。
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